1 地域の状況
南砺市は、富山県の南西端に位置しており、人口は49,235人、世帯数は17,687戸(令和3年3月31日現在)となっている。
・通学区域は、砺波平野の南部高清水山地の八乙女山麓に位置し、約620年前に開基された瑞泉寺の門前町として発展した町並みと、旧南山見村、山野村、高瀬村の農村地帯から成り立っている。
・産業構造は製造業を中核とし、卸売業、小売業、そして農業がこれに続いている。特に地域の特色ある産業として、伝統産業の木彫刻がある。
・井波地域は、人口は8,071人、世帯数は2,955戸(令和3年3月31日現在)となっており、社会教育が盛んで、文化や伝統に対する意識も高い。保護者や地域の人々は、学校教育に大きな関心と期待を寄せており、地域と学校が積極的に連携して教育活動を推進している。通学区域内には、小学校1校、市立保育園が2か所にある。
2 生徒の実態
・明るく素直で、与えられた仕事や課題に対して真面目に取り組む生徒が多い。また、よりよい学校づくりに向けた自主的な活動や地域貢献活動への参加意識も高い。一方、学習活動への必要感や見通しがもてず、学習意欲が向上しない生徒、学庭学習の習慣が身に付いていない生徒が少なからず見られる。
・日常の挨拶や朝食の摂取等、基本的な生活習慣が身に付いている生徒が多くなっている。また、情報通信機器の所有率は年々高くなり、SNS等への依存が心配される生徒も増えてきている。
3 本校の特色
・緑豊かな樹木に囲まれた校地総面積32,485m、校舎延べ面積は5,523m、運動場18,935mに加えて、平成3年3月に竣工した体育館2,162mと,隣接して井波社会体育館があり、恵まれた環境の中で生徒はのびのびと諸活動に取り組んでいる。
・井波小学校とは、合同研修会や小中連絡会等で密接に連携している。また、青少年健全育成市民会議等の機関と連携して巡回指導を行うなど、地域ぐるみの生徒指導体制が整備されている。令和2年度からは、井波中学校・井波小学校学校評議員会を年2回開催している。
・本校のこれまでの取組として、平成6年度には県教育委員会から「小・中学校生徒指導総合推進モデル校区」の指定を受け、平成7年度には「いきいき学校づくり実践研究モデル地域」の指定を受け、地域連携を基盤にした積極的な生徒指導に取り組んだ。平成7年・10年・11年には、全校生徒によるボランティア活動の推進が評価され、青少年育成・ボランティア活動推進県民会議から表彰を受けた。さらに平成26年度には、富山県県土美化推進県民会議から県知事表彰を、令和2年度には生徒会が環境大臣表彰を受賞するなど、現在も引き続き全校生徒が積極的にボランティア活動を行っている。
・平成17年度から平成19年度まで、「理数大好きモデル地域事業」の指定校として、協力機関と連携しながら研究を進めた。
・平成24年と25年の2年間、県の学力向上実践研究拠点校の指定を受けた。全校体制で、生徒の「学ぶ意欲」の向上を図るため、学習課題の設定と伝え合い活動の充実に重点を置いて研究を進めた。25年9月に、研究発表会を開催し、成果を発表した。
・平成26年度には体育館の改修工事が行われるとともに、翌27年度には9月から翌年3月にかけてグラウンド整備工事も実施された。また、平成28年8月より約3年間の校舎の長寿命化改修工事が開始され、平成30年3月には1期2期工事が終了した。平成30年6月からは第3期工事が行われ、令和元年7月末には完成した。学校教育環境の整備が完了した。